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足跡!アート研究所 【#12 染み込みインクでバンダナを刷る 】






みなさま明けましておめでとう御座います。



長いようで短かった昨年の一年が終わり、無事2025の新しい年をみなさま迎えられていることでしょう。年末年始は何かと予定があって友人や家族と足並みを揃えて集まったり、美味しいご飯をワイワイ食べたりと今年もこうやって幸せに新しい年を迎える事ができて何よりの有り難みを感じています。


あとは毎回思うのですが、やっぱり年末が近くなると1年過ぎるのが年々早くなっているような感覚になりますよね。多分充実していた証拠だと思うのですが、この感覚も焦りやこれからのワクワク、自身の願望や目標に対して年を超えると新たに自分の気を引き締めていこう!って気持ちになりますし、喜びも感じれる様な気がします。


なんだかんだ言っても今年もスタートしたので、これからもさらにフレッシュな発見や発信ができる様に、自分の身の周りの気になったことや面白いモノに目を向けていこうと思います。



というわけで今年はこの投稿からどうぞお付き合いください。



今回は昨年から考えていたモノなのですが、なんせプリント構成自体が大掛かりだったのと一度失敗したこともあり、ようやく年始のタイミングで実際に完成させることができました。









ズドーン!



今回は初の試みとなる多版構成のスカーフっぽいバンダナを作ってみようと思い立って、やるならワンポイントよりもバンダナの端の方までしっかりプリントをしてみたかったのもありました。wanna studioでは自社で製版もしているのですが、その中で最大に大きい規格のフレームで用意することに。


回転台に取り付けてみるとこの迫力に。この印刷機の許容範囲ギリギリといったところでしょうか。デザインサイズも大きくなるので、プリントボードも勿論BIGにになります。








こんな感じで一通りセットして刷っていくことに。







まずは1つ目の色を刷る。


こういった肌に直接触れる製品にデザインを表現する場合は「生地に馴染むインクでシルク印刷」や「注染」での加工が多いですが、今回はプラスチゾルインクを染み込んだ風合いになるように調合したものを使います。水性インクだと自然乾燥による版詰まりが起きてくるので作業にかなりのスピード感を求められるのですが、これは熱乾燥刷るまで版が詰まらないので、急がずとも刷れるメリットがあります。







刷る前には「フラットストローク(インク返し)」と言って、版が印刷物に触れていない状態でスキージングをしてデザイン部分にインクを覆い被せておきます。こうすることによって、生地に刷る時に、目詰まりすることなくインクが均等に落ち、印刷ブレが軽減されて安定感が出ます。







ここまで刷り進めるとしっかり際までデザインが入って、もう良い感じなのがわかる。








最後にアウトラインを刷って完成。今回は特大版なだけあって僕自身もなかなか刷る機会がないサイズ。しかも一度にプリントできる枚数も限られているので、枚数を作ろうとするとなかなかにハードな作業に。



そして完成したモノがこちら ↓








染み込むインクを使っているのでバンダナの生地の風合いが崩れることない仕上がりになっていることがわかる。染み込みインクはラバーインクと比べて隠蔽度は弱くなるので、生地色の影響を受けてインクの色の出方が変わります。こういう場合は、生地の色とインクカラーの相性がとても重要になります。今回のバンダナは想像していたカラー通りに再現できているので満足!



今回も自分的にかなり良いモノができたので、引き続き、また機会を見てミナサマに共有していけたらと思います。




こんな感じで今年もよろしくお願いします👋


この記事の著者

MUU

1995年7月生まれ、生粋の夏男。wanna studio に刷り師として所属。絵描きとして様々な色を取り入れたポップなテイストを特徴としたアーティスト活動を行っている。

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