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足跡!アート研究所 【#6 気まぐれマーブルプリント】




ミナサマコンニチワ!


8月も終わって9月になりました。だんだんと残暑もなくなり涼しくなってくると思いきや、ずっと気温がアツイ。なんだか体感的にも今年は去年よりもTシャツを着ている期間が長い気がするのは僕だけだろうか。そろそろTシャツ以外の他の服を着て出かけたりしたいところです。


という感じに呟いたところで、今回もやってみたかった実験をプリントに落としてみました。








まずはピックアップした3色を絶妙に混ぜ合わせながら、グラデーションプリントの要領で通常通り刷っていく。
アウトラインには前回も登場したパフインクで膨らませて、中がグラデーションプリントとなっている。たまたまだけど、ここで発見したことがある。塗り→アウトラインが通例の刷る順番だけど、その逆の順番で刷ると塗りのオフセットがパフインクの上に乗っかり、一緒に発泡したようになる。すると、色合わせにもよると思うがエンボス加工の様な風合いができた。






この時点でも十分に楽しめるプリント技法になっているので、出来上がり〜!と言いたいところですが今回はこれをしたかった訳じゃないのです・・。なので、まずはこの綺麗に作ったグラデーションになっているインクをざっくりとこそぎ取って、再び同じ中塗りになる版にサッと乗せていく。






もうこれに関しては完全に感覚的な話になってくる。毎回ランダムに混ざり合ったインクの乗り方は自分がやっても、他の人がやっても一回として同じ様にはならないところがこの地点でどんなふうにプリントされるのかワクワクする瞬間でもある。


そしてランダムになったインクを刷ってみると・・・








おお〜!!



色んな角度から混ざりあったインクが一度で刷られることで、プリントの出かたがノイズっぽい感じになって見ていて楽しい。


この後も続けてそのまま刷ってみたり他にも試してみたが、一回目以降はインクが滑らかに混ざりあっていくようで、写真の様なノイズ感が全く表現できなかった。なのでこの風合いで刷れるのはたったの1刷り目だけ。一度刷ったら版とインクを0に戻して1からスタートになるのだ。手直し不可能なプリントであることがわかった。かなり手数は多くなってしまうが、僕的にはこの自分でも予想ができないプリント具合がたまらなく面白い。


グラデーションとマーブル調を比較するとこんな感じ。


↓ ↓ ↓




これはマーブルプリントという技法に属したもの。思いつきのオリジナルでやり方が感覚的すぎて、量産には完全に不向き。完全一点モノプリントだ。通常のマーブルプリントも色同士が混ざりあいランダムではあるが、色の乗り方は今回のモノより少し予想がつくことが多い。


それから何度か同じ手順を踏んで一枚ずつ色んなパターンで刷ってみる。






やっぱり全部違って良すぎる。


写真で見える様に、スキージングが終わる側の方がインクが混ざりきっていないノイズが入っている。デザイン足元の刷り始めの部分と比べても、また違った混ざり方をしているので、それもまた楽しめるところ。はっきりとした曲線で構成されたアウトラインに反して、異空間の様な中の柄が今回のデザインであるピエロの雰囲気だったりイメージをさらに強調して、より強く引き出してくれているので嬉しい結果となった。






といった感じで、今回は一度綺麗に作ったインクをぶち壊す様な、ただただ感覚で進める飛んだことをしてみましたが、結果的にはオンリーワンのモノが出来上がり、自分の実験的には大成功で終えることができました。


また別でやってみたいことも頭に浮かんできているので、次回もお楽しみにしていてください。


それではまた👋







この記事の著者

MUU

1995年7月生まれ、生粋の夏男。wanna studio に刷り師として所属。絵描きとして様々な色を取り入れたポップなテイストを特徴としたアーティスト活動を行っている。

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