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足跡!アート研究所 【#10 層厚】




ミナサマコンニチワ


11月も、もう後半。。ジャケットの中に着込む服も増え、外の寒さも一段と冷え込むようになりました。半袖だったのが昨日のことみたいな速さです。でもまだ家で暖房はつけないし、朝もシャキッと目が覚めるので僕的にはなんだか気持ちの良い季節で日中の活動もしやすいような。


まぁ寒けりゃ動いて暖かく。

外出てガンガン動いていきましょー。



てな感じで、今回も色々と模索しながらプリントしてみました。今回は自分の中で悩みに悩んだ回になったかもしれない。



まずは服ではなくて、キャンバスを用意してみました。

いつもながらに多色で今回は4版構成で準備して始めていきます。








この写真で使っているのは通常のラバーインクではなく、フロッキープリントで実験です。

専用の接着糊をシルクスクリーンで印刷した後に、フロッキーシートを接着面に熱プレスで圧着することで、通常のインクでは表現しずらい毛足を表現できるプリント技法ですね。通常だとフロッキープリントに重ねった部分や隣接する箇所には別のプリントをすることはないのですが、今回は実験的要素を強めにして、それでもイー感じに刷れるのかという疑問も含めて進めてみることに。








最初はいつもの重ね刷りの用途で進めるが、ここではスポットドライヤーの代わりにフロッキー用紙を置いた上から、アイロンで熱とプレスを人力でかけてみることに。







人力で数分プレスした結果がコチラ ↑



確かにくっ付いてくれてはいるけど、やっぱりプレスと熱の加え方にムラができてしまう故に、毛足の張り付き方も均一ではなくなってしまった。柄っぽくなって違う使い方をすれば面白くなりそうだけど、今回やりたかったのはこれではないので失敗&仕切り直し。




これでわかった通り、熱プレスは高温の熱と一定の圧が無いと綺麗にプリントするという形はとれない。それを踏まえて、新たに最初からプレス機を使って進めていく方向に変えてみました。









こんな感じで台の上に乗せて、上から同様にフロッキー用紙を置いて後はプレスボタンを作動させる。



そしてこれがちゃんとプレス機を通したものです ↓








やっぱりフロッキーの張り付き方が均一で仕上がりが綺麗。




この感じで、上から次の版を合わせて刷り進めていくのですが、通常の多色印刷だと1色目から最後の色を印刷するまで印刷物がズレてしまってはいけないので、最後まで刷り台から印刷物を外すことはないのです。ただ今回は途中で熱プレス機に生地を移さないといけないので、再度デザインを合わせれるように手描きのトリムマークという力業を使って苦労しながらも進めることに。(量産なんて絶対無理だ)








もう一度フロッキーを重ねて






その上からラバーインクのプリントも刷って、二つの質感を織り交ぜたら右側が完成したモノです。







近くで見ると、二つの素材感が合わさって良い感じかなぁと思ったのですが、実際はボリューム感がなんだかしっくりきてませんでした。




そこでもう一度仕様を変えてチャレンジしてみました。
次は全てのレイヤーをフロッキープリントにしたらどう観えるだろうか、というものです。








これが3回目までフロッキーを重ねていったものになります ↑
フロッキープリント自体普段は重ねることはないので、下のレイヤーのフロッキー面に、その上にくるフロッキーが細かく付いて、新しいカラーが出来上がってきている。




そして最終完成したモノがコチラ ↓








こんな風に自然に重なってできたマーブルカラーの様な部分は凄くgoodだと思ったのですが、やっぱりこちらも色々盛り合わせにしすぎたからなのか、納得いく仕上がりではないような気持ちで今回は終わりました。笑




でもフロッキープリントは面白い技法なので、今回の結果を踏まえて再度色々考えながらまた制作してみようと思います。




ではまた次回👋

この記事の著者

MUU

1995年7月生まれ、生粋の夏男。wanna studio に刷り師として所属。絵描きとして様々な色を取り入れたポップなテイストを特徴としたアーティスト活動を行っている。

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